電気代の補助が2025年1月分から再開か?今後の見通しは?
政府がデフレ完全脱却のための総合経済対策を決定しました。

電気代の補助が2025年1月分から再開か?今後の見通しは?

電気料金の補助はいつから始まった?

2023年の1月から実施されていました。

閣議決定後から2ヶ月後には電気料金の補助が出るということでかなりのスピード実施となったのですが、当初はこの経済対策には期間が決められており、2023年の1月から9月までというおよそ9ヶ月間で負担軽減が終了となる予定でした。

その後期間終了間近の閣議で、この電気代の補助(激変緩和措置)を2023年10月~2024年1月まで延長することを発表。

またそこからさらに2024年の1月までという期間から2024年の4月まで現在の値引き幅を維持する形で延長することを決定したものの、その金額から半分に縮小する2024年5月分を以て電気代の補助は終了しました。

※2024年の8月から2ヶ月間は、1kWh辺り4円(2023年10月~2024年4月の補助率程度)で、10月分のみ1kWh辺り2.5円の補助率で再開していました。

2024年11月以降も電気代の補助が延長される可能性はかなり低いと言われていましたが、政府が今月中にとりまとめる総合経済対策の原案によると、2025年の1月からおよそ3ヶ月間程度1kW辺り2.5円の補助をする方向でまとまりそうだとのことです。

ちなみに完全に電気代の補助が無くなる11月使用分(12月請求)は、2024年10月請求分よりも平均でおよそ1,000円ほど電気代が高くなる見込みで、補助金が再開すれば600~700円程度そこから安くなると推定されます。

電気料金はどのくらい安くなりましたか?

実際は安くなっていません。厳密に言うと、値上げ分となる2~3割の金額を肩代わりするような形となります。

この制度は2023年の1月から始まりましたが、各家庭に対して電気料金に利用出来る給付金が出るわけではなく、電気の小売会社に料金抑制の原資となる補助金を支給する形となります。1kW辺り7円の負担軽減となるような記載もありますが、実際には電気代の場合、燃料高騰分を転嫁している「燃料費調整額」に値下げ分を反映させることとなります。

電気料金の仕組みは使用したキロワット数に応じて単価が変わってしまうので、1kW辺り7円の補助と記載すると語弊を生みます。東京電力の場合、スタンダードプランで月に120kWh以下の使用しかない人の基本料金は19円、301kWh以上使用する人は30円となっていますが7円で一律減ってしまうと、前者はほぼ半額になってしまうのに対して、後者は2割ちょっとの低減にしかなりません。

1ヶ月の平均電気使用量がおよそ400kWと言われている標準家庭では、電気代のみでおよそ2,800円程度の軽減になります。これが各家庭の使用量に応じて、それぞれ2割~3割程度2022年末の電気料金から安くなっていました。

ところが、2023年の6月に電気料金のそもそもの値上げが発表された上に、2023年10月以降は当初の補助金額からおよそ半分となっているので、この制度が激変緩和措置と呼ばれる通り、実は緩やかに結果的には電気代は高騰し続けています。

2024年の各社の電気代は2023年6月発表分からさらに上がっているので、制度開始の2023年1月から考えると電気代の補助はあってないようなものと言えます。

電気料金の今後の見通しは?

制度終了後の2024年の11月以降はさらに電気代が高くなる

※一部ニュース記事で電気代の補助が終わる6月からは5,000円以上もの値上げとなる旨の記載がありましたが、補助が100%出ていた2023年の6月と補助が終了する2024年の6月とを比べていたので、そもそも補助自体が当初の1/4となっていた2024年5月分とを比較すると、そこまでの大きな値上げにはなりません。

電気料金が値上がりし続けている理由として挙げられるのは以下の2つです。

円安による石炭や液化天然ガスなどの輸入価格の上昇
ロシアのウクライナ侵攻による輸出入の制限により世界全体の化石燃料の大幅な価格高騰
それぞれ詳しく見ていきましょう。


円安による石炭や液化天然ガスなどの輸入価格の上昇

およそ1年前には1ドル110円程度だった円の値段も1ドル150円近くまで急落しており、単純計算で輸入価格は1.5倍ほど値上がりしていることになります。

社会的な情勢も鑑みて日本とアメリカの間では金利差の拡大がさらに続いていくと見られ、日本の貿易赤字や経済成長力の低さも相まって、円安を止める為の確たる政策は現状はありません。

ここに改善の見込みがない場合、輸入価格は常に上がり続け、電気代は下がるどころか上がり続けることになるでしょう。

ロシアのウクライナ侵攻による輸出入の制限により世界全体の化石燃料の大幅な価格高騰

ロシアは天然ガスや石炭、石油といった化石燃料の輸出額で世界トップ3に入るほど上位のシェアを占めています。これが経済制裁により輸出が制限されたことで、当然ながら全体の供給量も減少し、価格が高騰する事態まで発展しています。

さらに、新型コロナウイルスによる経済停滞も緩和されてきていることで、化石燃料の需要も増大しているにも関わらず、供給が追いついていないことも、価格高騰に拍車をかける結果となっているのです。

日本は液化天然ガスと石炭の輸出のおよそ10%程度はロシアから輸入していたため、輸入価格の上昇と価格高騰の大きな影響を受けています。ウクライナ情勢の見通しも未だどうなるかわからない現状では、エネルギーの自給率が低い日本において電気料金の値上げはほぼ確実と言えることではないでしょうか。

規制料金の撤廃や大手電力会社の値上げ情報

電気料金の補助が決まってから、わずか1ヶ月足らずで大手10社のうちの5社で電気料金の規制上限の値上げの申請が行われています。年内にも申請されると噂されていた東京電力が事前情報で検討していた6社の中では唯一値上げを発表していない電力会社となっていますが、もはや時間の問題でしょう。

各社がこの規制料金をどれだけ引き上げる申請を行ったのか、早速見てみましょう。(平均的な家庭の料金で計算)

あくまで現在は経済産業省に値上げの申請を行っただけなので、今後精査を行って実際にこの金額が認可されるかどうかが決定するのですが、多少の変更はあっても、申請を行った会社は全て3割程度の規制料金の値上げが認められるはずです。

2023年6月に正式に認められました。

理由は単純で、そもそも今回の電気代の補助の目的が”来春以降の値上げ分を肩代わりする”というものなので、大手電力会社からの規制料金の値上げを申請しやすくする状況を作り出しています。

東京電力を除く他4社のうち、関西電力と九州電力はこの規制料金の大幅な値上げを申請する予定は現状ではないとのことですが、未だ先の見えない燃料価格の高騰の影響は私達の生活に多大な影響を与えていくことでしょう。

まとめ

それでは今回の記事のポイントをもう一度おさらいしておきましょう。

電気料金の補助は各家庭に給付金を出すようなものではなく、実情は値上げ分の2~3割を国が肩代わりするような形ということですが、2023年9月から2024年4月までの分は当初の半分の金額になっているので、10月請求分以降は緩やかに電気代金の請求が上がっていきました。

今後の電気料金の見通しも暗く、負担軽減が終わってしまってからはかなりの値上げとなることが予想されますが、私達には電気代を安くするための準備が行える期間が出来たともとれます。

今でも十分家計を切迫している電気料金ですが、いよいよ本格的に太陽光発電システムや蓄電池を導入する機会が訪れているのでしょう。電気料金が高くなればなるほど、電力の自家消費というのは非常に大きな意味を持ちます。来年度の太陽光発電や蓄電池の補助金が始まる前に、しっかりと下準備をして設置を進めていければベストではないでしょうか。

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電気代の補助が2025年1月分から再開か?今後の見通しは?
政府がデフレ完全脱却のための総合経済対策を決定しました。

電気代の補助が2025年1月分から再開か?今後の見通しは?

電気料金の補助はいつから始まった?

2023年の1月から実施されていました。

閣議決定後から2ヶ月後には電気料金の補助が出るということでかなりのスピード実施となったのですが、当初はこの経済対策には期間が決められており、2023年の1月から9月までというおよそ9ヶ月間で負担軽減が終了となる予定でした。

その後期間終了間近の閣議で、この電気代の補助(激変緩和措置)を2023年10月~2024年1月まで延長することを発表。

またそこからさらに2024年の1月までという期間から2024年の4月まで現在の値引き幅を維持する形で延長することを決定したものの、その金額から半分に縮小する2024年5月分を以て電気代の補助は終了しました。

※2024年の8月から2ヶ月間は、1kWh辺り4円(2023年10月~2024年4月の補助率程度)で、10月分のみ1kWh辺り2.5円の補助率で再開していました。

2024年11月以降も電気代の補助が延長される可能性はかなり低いと言われていましたが、政府が今月中にとりまとめる総合経済対策の原案によると、2025年の1月からおよそ3ヶ月間程度1kW辺り2.5円の補助をする方向でまとまりそうだとのことです。

ちなみに完全に電気代の補助が無くなる11月使用分(12月請求)は、2024年10月請求分よりも平均でおよそ1,000円ほど電気代が高くなる見込みで、補助金が再開すれば600~700円程度そこから安くなると推定されます。

電気料金はどのくらい安くなりましたか?

実際は安くなっていません。厳密に言うと、値上げ分となる2~3割の金額を肩代わりするような形となります。

この制度は2023年の1月から始まりましたが、各家庭に対して電気料金に利用出来る給付金が出るわけではなく、電気の小売会社に料金抑制の原資となる補助金を支給する形となります。1kW辺り7円の負担軽減となるような記載もありますが、実際には電気代の場合、燃料高騰分を転嫁している「燃料費調整額」に値下げ分を反映させることとなります。

電気料金の仕組みは使用したキロワット数に応じて単価が変わってしまうので、1kW辺り7円の補助と記載すると語弊を生みます。東京電力の場合、スタンダードプランで月に120kWh以下の使用しかない人の基本料金は19円、301kWh以上使用する人は30円となっていますが7円で一律減ってしまうと、前者はほぼ半額になってしまうのに対して、後者は2割ちょっとの低減にしかなりません。

1ヶ月の平均電気使用量がおよそ400kWと言われている標準家庭では、電気代のみでおよそ2,800円程度の軽減になります。これが各家庭の使用量に応じて、それぞれ2割~3割程度2022年末の電気料金から安くなっていました。

ところが、2023年の6月に電気料金のそもそもの値上げが発表された上に、2023年10月以降は当初の補助金額からおよそ半分となっているので、この制度が激変緩和措置と呼ばれる通り、実は緩やかに結果的には電気代は高騰し続けています。

2024年の各社の電気代は2023年6月発表分からさらに上がっているので、制度開始の2023年1月から考えると電気代の補助はあってないようなものと言えます。

電気料金の今後の見通しは?

制度終了後の2024年の11月以降はさらに電気代が高くなる

※一部ニュース記事で電気代の補助が終わる6月からは5,000円以上もの値上げとなる旨の記載がありましたが、補助が100%出ていた2023年の6月と補助が終了する2024年の6月とを比べていたので、そもそも補助自体が当初の1/4となっていた2024年5月分とを比較すると、そこまでの大きな値上げにはなりません。

電気料金が値上がりし続けている理由として挙げられるのは以下の2つです。

円安による石炭や液化天然ガスなどの輸入価格の上昇
ロシアのウクライナ侵攻による輸出入の制限により世界全体の化石燃料の大幅な価格高騰
それぞれ詳しく見ていきましょう。


円安による石炭や液化天然ガスなどの輸入価格の上昇

およそ1年前には1ドル110円程度だった円の値段も1ドル150円近くまで急落しており、単純計算で輸入価格は1.5倍ほど値上がりしていることになります。

社会的な情勢も鑑みて日本とアメリカの間では金利差の拡大がさらに続いていくと見られ、日本の貿易赤字や経済成長力の低さも相まって、円安を止める為の確たる政策は現状はありません。

ここに改善の見込みがない場合、輸入価格は常に上がり続け、電気代は下がるどころか上がり続けることになるでしょう。

ロシアのウクライナ侵攻による輸出入の制限により世界全体の化石燃料の大幅な価格高騰

ロシアは天然ガスや石炭、石油といった化石燃料の輸出額で世界トップ3に入るほど上位のシェアを占めています。これが経済制裁により輸出が制限されたことで、当然ながら全体の供給量も減少し、価格が高騰する事態まで発展しています。

さらに、新型コロナウイルスによる経済停滞も緩和されてきていることで、化石燃料の需要も増大しているにも関わらず、供給が追いついていないことも、価格高騰に拍車をかける結果となっているのです。

日本は液化天然ガスと石炭の輸出のおよそ10%程度はロシアから輸入していたため、輸入価格の上昇と価格高騰の大きな影響を受けています。ウクライナ情勢の見通しも未だどうなるかわからない現状では、エネルギーの自給率が低い日本において電気料金の値上げはほぼ確実と言えることではないでしょうか。

規制料金の撤廃や大手電力会社の値上げ情報

電気料金の補助が決まってから、わずか1ヶ月足らずで大手10社のうちの5社で電気料金の規制上限の値上げの申請が行われています。年内にも申請されると噂されていた東京電力が事前情報で検討していた6社の中では唯一値上げを発表していない電力会社となっていますが、もはや時間の問題でしょう。

各社がこの規制料金をどれだけ引き上げる申請を行ったのか、早速見てみましょう。(平均的な家庭の料金で計算)

あくまで現在は経済産業省に値上げの申請を行っただけなので、今後精査を行って実際にこの金額が認可されるかどうかが決定するのですが、多少の変更はあっても、申請を行った会社は全て3割程度の規制料金の値上げが認められるはずです。

2023年6月に正式に認められました。

理由は単純で、そもそも今回の電気代の補助の目的が”来春以降の値上げ分を肩代わりする”というものなので、大手電力会社からの規制料金の値上げを申請しやすくする状況を作り出しています。

東京電力を除く他4社のうち、関西電力と九州電力はこの規制料金の大幅な値上げを申請する予定は現状ではないとのことですが、未だ先の見えない燃料価格の高騰の影響は私達の生活に多大な影響を与えていくことでしょう。

まとめ

それでは今回の記事のポイントをもう一度おさらいしておきましょう。

電気料金の補助は各家庭に給付金を出すようなものではなく、実情は値上げ分の2~3割を国が肩代わりするような形ということですが、2023年9月から2024年4月までの分は当初の半分の金額になっているので、10月請求分以降は緩やかに電気代金の請求が上がっていきました。

今後の電気料金の見通しも暗く、負担軽減が終わってしまってからはかなりの値上げとなることが予想されますが、私達には電気代を安くするための準備が行える期間が出来たともとれます。

今でも十分家計を切迫している電気料金ですが、いよいよ本格的に太陽光発電システムや蓄電池を導入する機会が訪れているのでしょう。電気料金が高くなればなるほど、電力の自家消費というのは非常に大きな意味を持ちます。来年度の太陽光発電や蓄電池の補助金が始まる前に、しっかりと下準備をして設置を進めていければベストではないでしょうか。

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